YD-Custom 2nd 3ヶ月経ちましたが ― 2008年12月07日

音は大変満足した鳴りをしています。まだまだ、硬さはありますが、バランスは良いと思っています。サスティン、倍音共に豊富です。むしろ響きすぎるくらいですが・・・・。1stはバランスが悪かったので、小池さんに相談してガリガリしてもらいましたが、2ndはまったくその必要はありません。1年後、3年後・・・どうなるかが本当に楽しみでもあります。

それにしても、このトップのシトカスプルースの杢にはゾクゾクしてしまいます。セルロースの結晶化なのか判りませんが、トップ全体がキラキラ輝く様は見ていて飽きない美しさがあります。小池さんの言うところの「ギラギラ」です。バックのホンジュラスマホガニーも同様です。太陽光での撮影ですが、本当に綺麗だなぁ・・・なんて・・・。杢好きの私には、この上ないオカズ?です(^_^;
興味の無い方には「何がいいんだか・・」でしょうが!ハハハ!
YD-Custom プレート ― 2008年11月03日

YD-Custom 2nd?にも、前回同様にプレートを作ってもらいました。う~ん。前回の方が作りが良いなぁ・・・。だけど嬉しい。
下の写真は、プレート貼る前のネックブロック。社長のサインが書いてありますが、何の躊躇も無くプレートを貼ったのが上の写真。もう、ほとんど寄せ書き状態です。

梅村さんのサインも見えますし。佐々木さんの存在感は前回同様ですね。もちろん丹羽さんも。
今回もメイプルで作っていただいたようです。マジックの自筆サインは何とも味があるように思います。ちゃんと最後につや消しクリアを吹いてある所がさすがです。

YD-Customオーダーシート ― 2008年10月18日

今回は、YD-Customのオーダーシートを見ていただきましょう。これからオーダーされる方には興味のあるところだと思います。金額などは伏せてありますので、あしからず。ヤイリギターのラインカスタムは、このオーダーシートというか仕様書が製作中のギターに括り付けられてラインを回ります。ですから、ここに全てが書き込まれるのです。
写真をクリックいただくと拡大しますが、黒字部分は、丹羽さんとの打ち合わせ時に書かれたものと、その後電話などで指定した追加項目。赤字部分は再製作時の変更/追加部分です。ネック合わせ、塗装、駒付けは小池さんという指定です。サイドポジションはローズウッドに変更しています・・・など、こうして手書きで追記されていきます。別紙(自作の仕様書など)はこの紙の後ろにファイルされて一緒に回ります。
YD-Custom 2nd ― 2008年09月14日

納入直後に不具合が分かりまして、ヤイリさんと相談の上で、再製作することになり、更に半年待ち、オーダー後丸1年で、やっと我が愛機となりました。これで、ストロークなどガシガシ弾けます。
材の仕様は同じですが、ナット幅などを変更しました。結果的に初回分が良いサンプルになりました。
そして、ネック合わせと塗装は小池さんにお願いし、無理を聞いていただきました。小池さんに直談判した際に開口一番「(やるんは)え~けど、わしの塗装は薄いでぇ~。本当にええんか?」「もちろんでございまするぅ~。」というような会話の果てに実現しました。
細かい部分は載せません。前回分と見た目同じようですので・・・・。
肝心の音ですが、前回分よりバランスが良いです。音も十分大きい。因みに弦のゲージはミディアムです。
双方、感情的にならずに終始落ち着いた対応を保ち、最終的に修正ではなく再製作という判断をいただいたヤイリギターの姿勢には改めて脱帽です。本当に満足いくものを届けたいという気持ちが伝わってきます。もっとも、再製作しなければならない状況のものを納品する事自体は関心しませんが、これも、若い職人のスキルが向上してくれば解決するもので、長い目で見る必要があります。
再製作分は、作りも音も大変満足しています。ヤイリはやってくれます!



ギターハンガー付けました ― 2008年06月24日


やはり、小池さんの忠告通りケースから出して保管することにしたのです。
ボディを壁に接触させたくなかったので、首の長いハンガーを購入しました。 もちろん、ラッカー塗装を保護するブラも購入です。石膏ボードの壁なので、タッピングし木材の走っている箇所を特定し、板を介し、タッピングネジで固定しました。インパクトドライバーでガガガガッと。30分程の作業で完了です。
いや~実際吊るしてみると結構威圧感はありますが、ギターを眺められる喜びはありますねぇ。
今回購入したハンガー類は、以下のものです。このハンガーにはタッピングネジが付属されます。ネジ長は実質35mmです。


トップ湿ってるねぇ・・・ ― 2008年06月09日

Kenさん:「あれ、トップ湿(シケ)ってるねぇ・・・」
私:「へっ?」
Kenさん:「ほら、夏目膨らんでるでしょう!」
私:「へっ?ナツメ?棗?natsume?」
Kenさん:「ほら、冬目に比べると膨らんでるでしょう!」
私:「あぁ。夏目ね。」
Kenさん:「でも、この時期だからってのもあるなぁ。」
ほう。そんな所で分かるんですね。私は始めて知りましたが、言われてみればその通りです。そんなに湿度に敏感なのですね。改めて目の当たりにしましたよ。それにしても、ヤイリの塗装は薄くなりましたね。80年製のDY28-12と比べるとその差はよ~く分かります。
「夏目」。ご存じない方に説明しますと、スプルースなどの木目には、濃い色の細い線の部分と、それに挟まれている薄い色で比較的幅のある部分がありますが、濃い部分は「冬目」といい、寒い時期の成長が遅くなっている部分です。一方色の薄い部分は「夏目」といって、暖かい時期に成長した部分。当然「夏目」の方が密度も低く柔らかい。従って水分も吸いやすいというわけです。
上の写真をクリックいただくと拡大されます。よ~く見ると夏目の部分が盛り上がっているのが分かると思います。小池さんはこれを言っていたのです。
Kenさん:「保管はどうしてる?」
私:「今の時期はケースに入れてますねぇ。」
Kenさん:「なるべく外がええよ。ケースにしまうんだったら、一度ケースをよ~く乾燥させてからの方がいいね。」
ちょっと湿度管理しなければならないなぁ・・・・。音にも影響してるだろうなぁ・・・。ボディ内部も塗装してもらった方が良かったのかなぁ・・・。いろいろ考えながら帰途に着きました。
保管はちょっと考えます。壁に吊るすのがいいですよね。
小池さん。また一つギターとの付き合い方を教えていただいた思いです。妙に説得力ありました。
YD Custom 小池マジック・・・なるか? ― 2008年06月08日

YD Customを見るなり・・・。
Kenさん:「ボディ厚いなぁ。」
やはりそうですよね。私もそう思ってますから・・・と心の中で。
私:「ドレッドのボリューム感が欲しくて同じ厚さにしたんですよ。」
Kenさん:「ドレッドより厚く見えるね。少しサイズが小さいからかぁ。」
Kenさん:「やっぱり、新しく作るサイズはいろいろ試さないと難しいね。」
私:「ですね。」
そして弾いてみて・・・。
Kenさん:「あぁ。1、2弦確かに曇ってる感じだね。もっと煌びやかにしたいの。」
私:「はい。」
「う~ん。」と言いながら、おもむろに弦を緩めてサウンドホールに腕を突っ込んでガリガリと。
おっと。ついに奥義を目の当たりにしてしまうか・・・と、ちょっと感動しながら作業を見守っておりました。

家に帰っての確認では、まだ新品弦の響きがあるのでバランスは大変良いのですが、何週間か経ってからどのように変化してくるかが楽しみですねぇ。
ガリガリはブレイスを削っています。これは私の自己判断ですが、ノウハウですので削られたブレイスの画像などは載せません。あしからず。
納品後もこんなチューニングを頼めるのもヤイリの魅力です。
そして、小池さんの作業の早さと無駄のない動きはまさにホンモノを目にした思いでした。
ピックガードの違い ― 2008年05月18日
ピックガードの違いでギターの印象も変わるものです。YD-Customの画像に細工して比較してみましょう!
こんな風に比較してYD-Customのピックガードは決めました。
こんな風に比較してYD-Customのピックガードは決めました。
![]() |
![]() |
![]() |
ピックガード無し。やっぱ捨てがたいですな。 | Dサイズの定番。しかも黒。貫禄がでますなぁ。 | 同じ形状でべっ甲柄。今っぽい感じになります。 |
![]() |
![]() |
![]() |
YAMAHAシェイプ。ヤマハのギターに見えてしまうところがすごい。 | Taylorシェイプ。結構しっくりきますね。 | ヤイリにある形。ちょっと小振りにしてみましたが、これも悪くないです。 |
K.Yairi YD Custom ボディサイズ ― 2008年04月29日

共鳴ポイントを探してみました。先月調律したばかりのアップライトピアノの前にギターを持っていき、一番振動する音を調べました。
「G#」でした。ドレッドノートでローズボディオールソリッドのDY28-12も「G#」。ドレッドでローズ合板のYW500Rは「G」。この違いは、ボディシェイプによるものなのか、ブレイスなのか、ボディ材なのか?
右の写真はドレッドノートとYD Custom(YD88) のボディシェイプの比較。最大幅は400mmで同じ。ボディ長も同じです。若干YD Custom の方が面積が少ないようですね。このシェイプの効果で、ドレッドとは異なる中高音を手に入れようとしていますがどうなるか・・・。
共鳴ポイントがウルフトーンになる場合があるようですが、YD Custom では、4、5弦での「G、G#、A」で「G#」を頂点にやや抜けの悪い音になります。YW500Rは、4、5弦での「G、G#」ですね。DY28-12は12弦で高音弦がそれなりに鳴ってしまうので今ひとつ分かりません。えっ?低音弦だけ弾け?それなりの強さで弾かないと比較できないのでチョット難しかったです。ハイ。
K.Yairi YD Custom 内部 ― 2008年04月27日

本来、一番初めにアップすべきラベルが、この写真です。モデル名は何も考えていなくて指定もしませんでした・・・というか忘れてました。「YD CUSTOM」・・・。ん~もうちょっと何とかしたかったところです。指定すれば、余程特殊でなければ、その名前でラベルを作ってくれますので、せっかくのカスタムなのですから、考えれば良かったと後の祭り。

まずは、ブレイス。通常のXブレイスでスキャロップは入っていません。当初の丹羽さんとの打ち合わせで、スキャロップについてはお任せしていました。欲しい音のイメージは伝えていましたし、「学生の頃のように毎日は弾けないので、どれほど育てられるか分からない。だけど、数年でそのポテンシャルが引き出せる位には付き合いたいと思っている。スキャロップは必要そうであればお願いします。」とだけ伝えました。実際、今の状態で非常に豊かな低音が出ていますので、ノンスキャロップで問題ありません。今後、チューニングが必要になって削るとしても余裕があるので強度面でも安心ですし。

バックのブレイス。エンドブロック側に短い1本がありますね。最近の機種ではこのようなパターンになったのですかねぇ・・・。



右の写真は真下からです。僅かに見える黒い部分が指板です。きっちり作っている感じが見られます。個人的にはバリをもうちょっと取ってもらいたい所ですが・・・。

さて、これで一通り外観のレポは終了です。今度は音でも録りますかぁ。まだ硬~い音ですが・・・。
ブログ内検索:
Loading
最近のコメント