Silje Nergaard 第2期2009年10月04日

Silje Nergaardの第2期です。レーベルが地元ノルウェーのUniversal Musicに変わっています。
Port of Call まず、2000年リリースの「Port of Call」。始めの驚きがその声の変貌ぶりです。90年代前半のハスキー気味な声とは変わり、ナチュラルで澄んだ声になっています。ハイトーンで若い頃の名残が聴けるので、それまで知っているセリアなのだと確信できますが・・・良くなっています。とても。
このアルバムからJazzヴォーカルとしての第2期が始まります。10代にジャコ・パスと共演したと聴きますが、どれほどなのか聴いてませんし・・・セリアがJazz?と正直、首を傾げながら、でも久々のセリアだし・・・ご祝儀で購入でしたが、いや良いです。これなら末永くお付き合いできそうです。
このアルバムは大半がスタンダードなどのカバーですが、やはり注目は本人作曲の作品です。まずは1曲目。第2期しゅっぱなを自身の作品で攻めてきた訳ですから、しっかり受け止めましょう!「Me Oh My」。おう正統派な4ビートで来たね!これが新しいセリアなのね!という意気込みがあるように思えます。よし!方向性は受け取ったぞ!。6曲目「The Waltz」。スタンダードになるんでないの?という曲です。この人の唄のうまさが聴き取れると思います。弦とピアノのみのバックですが、丁寧に唄っているのが伺えます。9曲目「Shame on You」。デビュー当時からのファンとしてはホッとする1曲。セリアらしいフレーバーの爽やかなフォーク感覚の曲。良いです。
ベタな4ビートだけをやるのではなく、これまで聴かせてくれた多彩な方向の音楽を聴かせてくれそうで、大変よい印象のアルバム。そう、POPなJazzを聴かせてくれそうな期待が生まれたアルバムでもありました。この他の曲もよく出来ています。そして次作で、その期待に応えてくれるのです。

At First Light 2001年リリースの「At First Light」。私にとっては、このアルバムが第2期のセリアの魅力を決定付けました。
2曲目「Be Still My Heart」。4曲目「So Sorry for Your Love」は、セリアの新しい魅力を見せ付けるナンバーだと思います。このアルバムは捨て曲がありません。全ての曲を聴き込むと、その良さが伝わります。
7曲目「Keep on Backing Losers」。ファンキーなシャッフルビートの曲。ホーンがスティリー・ダンを彷彿とさせます。11曲目「Japanese Blue」12曲目「Lullaby to Erle」共に静かな曲です。飽きるかな?と思わせますが、そのメロディラインはセリアらしい上手さがあります。
何曲かカバーもあります。特に8曲目「Blame It on the Sun」は、S.Wonderの曲のカバーですが、セリア自身の物にしています。

Nightwatch 2003年リリースの「Nightwatch」。カバーは1曲だけPatMetheny/LyleMaysの「This Is Not America」。ここまで暗くしなくても・・・感は否めませんな。他は共作含めオリジナルです。
辛口で始まりましたが、このアルバムも良いです。最新作「A Thousand True Stories」に通づるストリングスを多く取り入れています。
1曲目からやられます「How Am I Supposed to See the Stars」。こういうフレーバーが新しいセリアなのだなと確信させたナンバーです。3曲目「Dance Me Love」サビの持って行き方がさすが。そして、5曲目「I Don't Want to See You Cry」。やってくれました。これはセリアの代表曲になるでしょう。タイトルそのままの曲です。あなたの泣き顔は見たくない・・・サビが何とも良いメロディラインですね。この曲は好きな方も多いと思います。6曲目「In a Sentence」。微妙なスイングが逆に聴き易くなっているかも知れません。12曲目「On and On」。3枚目のアルバムに収録されているもののセルフカバー。実は日本未発売の母国で1995年に出したアルバムにも同曲はノルウェー語でカバーされています。セリア自身思い入れの強いナンバーなのでしょう。本アルバムでは落ち着いた曲調の「On and On」です。

Darkness Out of Blue 2007年リリースの「Darkness Out of Blue」。正直に書くと、迷いながら作ったな・・・ネタ切れか?・・・と思わせました。私がセリアに望む彼女らしいメロディラインと曲の展開。これまで華となる曲が何曲かありましたが、このアルバムに関しては、それほどのナンバーがありません。敢えて挙げるなら1曲目「Paper Boats」。11曲目「How Are You Gonna' Deal with It」。12曲目「Let Me Be Troubled」が良いかもしれません。あくまで私の好みでのコメントですよ!
特筆すべきは、このアルバムは、前作に増してストリングスを取り入れています。ストックホルムストリングスがクレジットされています。そして、「Let Me Be Troubled」は、次作になる最新作の「A Thousand True Stories」への布石かと思わせるナンバーではあります。

そして、2つ前に書き込んだ最新作「A Thousand True Stories」では、レーベルも変わり、大きく羽ばたくことになるでしょう。ワールドリリースが待ち遠しいです。

Silje Nergaardのオフィシャルページ

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