Silje Nergaard ~ A Thousand True Stories2009年10月01日

A Thousand True Stories Silje Nergaard(セリア・ネルゴール)。発音は若干違うかもしれない。ノルウェーのシンガーでありソングライター。
1990年デビュー。PatMethenyがフィーチャーされた「Tell me where you're going」と聞けば「あぁ!」と思い出す方もいるかも知れません。
その「Silje」の最新アルバム。デビュー当時のポップス色とは異なり、現在はJazzシンガーとして精力的に活動してます。
その変貌は後に書くとして、今回は、最新作 「A Thousand True Stories」 の紹介。まだ、国内は未発売です。タワレコで本国から取り寄せ。4週間かかりました。

A Thousand True Stories このアルバムは、オランダの Metropole Orchestra のストリングスを大きく取り入れています。そのお陰で、映画音楽のような感じに仕上がっています。落ち着きたい時に聴きたいアルバムですね。この人の他のアルバムも、Jazzの括りになるのでしょうが、非常に聴きやすいカジュアルなものです。

1曲目「Based On A Thousand True Stories」。タイトルナンバーでもあります。これまでの彼女の曲のアレンジとは異なる新鮮な音です。ストリングスが印象的な曲。この曲だけで、映画の1シーンが浮かびそうです。2曲目「Dreamers At Heart」。セリア節とも言える曲。セリアらしい感じの元気のある曲。3曲目「Come In From the Garden」。ジョニ・ミッチェルを彷彿させるような曲です。5曲目「Wayside Song」。日本のわらべ歌にも似た旋律ですが、サビ部分はセリアっぽく仕上げています。Kantele(カンテレ)というフィンランドの民族楽器をセリアが弾いています。どうでしょう・・・PatMethenyのピカソギターに通じる使い方のように思えます。曲の展開もPMGを意識しているように感じますが・・・間奏のストリングスが「N響?」と思わせる・・・そんなイメージです。良いです。6曲目「Nightroad」。切なくなるメロディ。ストリングスがそれを助長します。9曲目「Laura」。ベタなバラードになるような始まりですが、適度な転調でセリアっぽく仕上げているあたりはさすがです。
母国では、このアルバムは複数週に渡りトップランキングされているそうです。彼女の代表アルバムになるのでしょう。

全編、Siljeの作曲。この人のソングライティング能力は、デビュー当時からかなりのものだと思っていますし、私好みのメロディラインを書きますね。だから聴き続けているわけですが。そして歌声・・・時折聴かせる幼い感じの声がクセになっているのです。

世界リリースは、セリアのサイトを見ると「international release will be in the Fall of 2009.」とのことです。今年の冬です!待ちきれない方は本国で直接買うなり、Amazon Germanyで買うなり、タワレコ で4週間待つ覚悟で購入してください。

リリース後、J-Waveあたりで絶賛されるような予感がします。楽しみです。そして、このストリングスを入れた編成で日本に来たら間違いなく私は行きます!10月にドイツ、スイス、オーストリアのツアーが始まります。

You Tubeにこのアルバムのメイキングが上げられています。
歌声が早く聴きたい方は、PartⅠの3分30秒、8分35秒くらいからまず聴けます。
PartⅡでは、0分55秒、2分25秒、3分47秒、8分10秒くらいです。




Silje Nergaard 第1期2009年10月03日

ノルウェーの歌手でありコンポーザー。Silje Nergaardのこれまで発表されたアルバムのうち、私のお気に入りを紹介します。勝手ながら、2期に分けられると思われますので、そのように・・・今回は第1期。
Tell Me Where You're Going この人との出会いは、偶然FMで聴いた「Tell Me Where You're Going」。絶対にこのギターはパットメセニーだ!と決め付けてCDを購入したのが始まりです。
そのアルバムが、1990年リリースのデビューアルバム「Tell Me Where You're Going」残念ながら既に廃盤となっているようです。
この1990年~1996年が第一期と言えるでしょう。ポップな曲作りで、94年位まで活動の拠点をイギリスにしています。
第二期が2000年~現在のJazzに傾倒していく歩みです。母国を活動の拠点としています。

デビュー作の「Tell Me Where You're Going」は、このタイトル曲にパットメセニーがフィーチャーされている事で当時話題になりました。セリア自身の売り込みで実現したとライナーには記述してあります。セリアの影響を受けたアーティストは、パットメセニー、ジョニミッチェル、スティーリーダン、ポリスなどということ。なるほど、このアルバムの4曲目「The Middle of Love」はポリスっぽいアレンジです。9曲目「Lovie,come back!」はスティーリーダンを意識しているような・・・
全体的に、あまり統一感が無く「あたしゃこんなのも出来るんですぜ旦那!」って感じです。ですが、楽曲は良いものが多いです。5曲目の「Move Along, Ruby」、「Lovie,come back!」は今でも聴きたくなる曲です。当時、日本では結構なセールスを上げたと聞いていましたが、でも、廃盤かぁ・・・写真はAmazonにリンクしてますが中古です。

Quiet Place 2枚目「Quiet Place」。1991年リリース。
ヴォーカルに余裕が出てきた感があります。私は、前作よりこの2枚目の方が好きですね。アルバム全体の統一感があります。
5曲目の「Where You Are 」は、母国ノルウェーのA-haのモートン・ハルケットとのデュエット。週末夕食作りでキッチンに立つ時、この曲をかけながらハモリを歌ってます(汗)。6曲目「We'll Be Friends Tomorrow」。こういうフォークっぽいのも彼女は得意としている曲です。13曲目「Quiet Place」。静かなラヴソング。このアルバムは捨て曲は殆どないと思います。しかし、このアルバムも廃盤です。

Cow on the highway 3枚目「Cow on the highway」。1993年リリース。
アメリカンカントリー?って始まりで、「う~ん。もうやめようかな!」と思わせたアルバムで、実際、これ以降、日本でのリリースは2000年まで無かったと思います。日本から見れば、これ以降空白の7年が始まるのでした。
さて、このアルバムは、ただ1曲。11曲目の「On And On 」。これは後にセルフカバーしている通り、セリアの中でも名曲に値するでしょう。しかし、このアルバムも既に廃盤です。

第1期は、非常にポップス色が強く、90年代のサウンドと言う感じに仕上がっています。そして、この20代の彼女の声はややハスキーな印象がありますが、現在の彼女の声は全く変貌しています。多分別人に聴こえるでしょう。この辺も面白いところです。彼女に何があったんだか・・・。

Silje Nergaard 第2期2009年10月04日

Silje Nergaardの第2期です。レーベルが地元ノルウェーのUniversal Musicに変わっています。
Port of Call まず、2000年リリースの「Port of Call」。始めの驚きがその声の変貌ぶりです。90年代前半のハスキー気味な声とは変わり、ナチュラルで澄んだ声になっています。ハイトーンで若い頃の名残が聴けるので、それまで知っているセリアなのだと確信できますが・・・良くなっています。とても。
このアルバムからJazzヴォーカルとしての第2期が始まります。10代にジャコ・パスと共演したと聴きますが、どれほどなのか聴いてませんし・・・セリアがJazz?と正直、首を傾げながら、でも久々のセリアだし・・・ご祝儀で購入でしたが、いや良いです。これなら末永くお付き合いできそうです。
このアルバムは大半がスタンダードなどのカバーですが、やはり注目は本人作曲の作品です。まずは1曲目。第2期しゅっぱなを自身の作品で攻めてきた訳ですから、しっかり受け止めましょう!「Me Oh My」。おう正統派な4ビートで来たね!これが新しいセリアなのね!という意気込みがあるように思えます。よし!方向性は受け取ったぞ!。6曲目「The Waltz」。スタンダードになるんでないの?という曲です。この人の唄のうまさが聴き取れると思います。弦とピアノのみのバックですが、丁寧に唄っているのが伺えます。9曲目「Shame on You」。デビュー当時からのファンとしてはホッとする1曲。セリアらしいフレーバーの爽やかなフォーク感覚の曲。良いです。
ベタな4ビートだけをやるのではなく、これまで聴かせてくれた多彩な方向の音楽を聴かせてくれそうで、大変よい印象のアルバム。そう、POPなJazzを聴かせてくれそうな期待が生まれたアルバムでもありました。この他の曲もよく出来ています。そして次作で、その期待に応えてくれるのです。

At First Light 2001年リリースの「At First Light」。私にとっては、このアルバムが第2期のセリアの魅力を決定付けました。
2曲目「Be Still My Heart」。4曲目「So Sorry for Your Love」は、セリアの新しい魅力を見せ付けるナンバーだと思います。このアルバムは捨て曲がありません。全ての曲を聴き込むと、その良さが伝わります。
7曲目「Keep on Backing Losers」。ファンキーなシャッフルビートの曲。ホーンがスティリー・ダンを彷彿とさせます。11曲目「Japanese Blue」12曲目「Lullaby to Erle」共に静かな曲です。飽きるかな?と思わせますが、そのメロディラインはセリアらしい上手さがあります。
何曲かカバーもあります。特に8曲目「Blame It on the Sun」は、S.Wonderの曲のカバーですが、セリア自身の物にしています。

Nightwatch 2003年リリースの「Nightwatch」。カバーは1曲だけPatMetheny/LyleMaysの「This Is Not America」。ここまで暗くしなくても・・・感は否めませんな。他は共作含めオリジナルです。
辛口で始まりましたが、このアルバムも良いです。最新作「A Thousand True Stories」に通づるストリングスを多く取り入れています。
1曲目からやられます「How Am I Supposed to See the Stars」。こういうフレーバーが新しいセリアなのだなと確信させたナンバーです。3曲目「Dance Me Love」サビの持って行き方がさすが。そして、5曲目「I Don't Want to See You Cry」。やってくれました。これはセリアの代表曲になるでしょう。タイトルそのままの曲です。あなたの泣き顔は見たくない・・・サビが何とも良いメロディラインですね。この曲は好きな方も多いと思います。6曲目「In a Sentence」。微妙なスイングが逆に聴き易くなっているかも知れません。12曲目「On and On」。3枚目のアルバムに収録されているもののセルフカバー。実は日本未発売の母国で1995年に出したアルバムにも同曲はノルウェー語でカバーされています。セリア自身思い入れの強いナンバーなのでしょう。本アルバムでは落ち着いた曲調の「On and On」です。

Darkness Out of Blue 2007年リリースの「Darkness Out of Blue」。正直に書くと、迷いながら作ったな・・・ネタ切れか?・・・と思わせました。私がセリアに望む彼女らしいメロディラインと曲の展開。これまで華となる曲が何曲かありましたが、このアルバムに関しては、それほどのナンバーがありません。敢えて挙げるなら1曲目「Paper Boats」。11曲目「How Are You Gonna' Deal with It」。12曲目「Let Me Be Troubled」が良いかもしれません。あくまで私の好みでのコメントですよ!
特筆すべきは、このアルバムは、前作に増してストリングスを取り入れています。ストックホルムストリングスがクレジットされています。そして、「Let Me Be Troubled」は、次作になる最新作の「A Thousand True Stories」への布石かと思わせるナンバーではあります。

そして、2つ前に書き込んだ最新作「A Thousand True Stories」では、レーベルも変わり、大きく羽ばたくことになるでしょう。ワールドリリースが待ち遠しいです。

Silje Nergaardのオフィシャルページ

ECM+アンダーサドルピエゾはどうだ!2009年10月11日

ちょっと前の書き込みで「James Taylor ~ One Man Band」を観た書き込みをしました。う~ん。JTのギターの音は大変よかった!
確かJTは、L.R.BaggsのLB6を使っていたはず。他のライブ音源ではアンダーサドルピエゾのビキビキな音を出していた。今回の音源はコンデンサマイクとのMixのようで、大変よろしい。
今回、自作ピックアップのバリエーションにはアンダーサドルピエゾとECMのMixも試すつもりだったし・・・「じゃ、やってみっか!」ということで、やってみました。
所有している、'79 K.Yairi YW500R にはSystem500と呼ばれるアンダーサドルピエゾ+プリアンプを実装しています。
サドル部

サドル部

では、早速音です。前半がピエゾ、後半がECMです。ちょっとノイズが乗ってます。
◆ピエゾとECMの音(MP3:約703KB)

ピエゾ(前半)は、イコライザの設定もありますが、あまりビキビキしない設定にしてあるものの、アンダーサドルだなぁ~という音です。
後半はECM。ピエゾに比べると上の音が強調されない分、生音的な容量感がある響きになっていると思います。でも、どちらも片方だけだと物足りない・・・。

で、ミックスしてみると・・・こちらもノイズが乗ってます。
◆ピエゾとECMのミックス(MP3:約1882KB)

役割的には、音の輪郭の強調としてピエゾを、響きをECMに担わせる音作りになると思います。
それぞれ独自にそのようなトーン設定しています。
もっとプロっぽい音にするには、パライコでの設定と、dry/wetのミックス具合が最低限必要になるでしょう。

アンダーサドルも悪くないです。ライブでは、こちらのペアの方が音ヌケが良いかも知れません。でもサドルには手を加えたくないなぁ~。

実は、この一連の試行は、YD-Customや後に製作するbyKenに載せるピックアップの選択のためです。まぁ、自作できるものはやりたいですし、どういった組み合わせが求める音になるのか・・・

今の所、ピエゾ+ECMのペアが良いですね。でもピエゾはアンダーサドルは避けたいです。そういう意味では、iBeamは以前からマークはしているんですが・・・
自作ピエゾをブリッジ直下に貼り付けてみようかとも思っていますが、素子との間にかませる素材を研究する必要があるかもしれません。
それと、やっぱりピエゾ+ECM双方のトーン設定が細かくできるプリアンプが必要ですね。作る?か?
結局、L.R.BaggsのDual Source に近くなっていくようですが・・・


Guild D-40 Bluegrass Jubilee2009年10月19日

札幌の夜。酔っぱらった身体で狸小路を歩いていると、ずっと気になっていた楽器屋が開いてました。「ちょっと冷やかして行くか~」と店内に入り、何本かのアコギを試奏させてもらっていました。
D-40 Bluegrass Jubilee 店長さんと話が弾み、いろいろ弾かせてもらった1本にハマってしまったのです。それが、「Guild D-40 Bluegrass Jubilee」。これまで、様々な店で試奏させてもらってますが、その場で「欲しい!」と思った数少ないギターの一本です。なかなか出会えないですよね。だからカスタムに走ってしまうんですが・・・まぁ、それはそれとして・・・
このギターは新品です。1995年、GuildはFender傘下になり、そこから製造はTACOMAであるのはご存知の通り。
このTACOMA製。バカにできませんよ。エントリーモデルは中国製なのでそれは別として、Dシリーズは品質のバラツキも少ないとの噂です。
で、この「Guild D-40 Bluegrass Jubilee」。マホボディです。トップがなんとアディロンなんですよ!「これ、お薦めですよ!」と手渡されて・・・激鳴りではないんですが、バランスが良いし、まだ硬めの音だけど、マホらしい通る音。何ともずっと弾いていたくなるギターだったのです。しばらく弾いていて「これアディロンなんですよ!」って店長。
「どうりで・・・マホにしてはちょっと硬い音だなぁ・・・と感じてましたよ。」と私。
「でも、これ丸みが出て来たら良さそうですね」と私。
「ですよ。」と店長。
これまで弾いた2本のD18GEより箱鳴り感はありました。YD-Customには叶わないですが・・・そう考えるとYD-Customは納品時から鳴ってるギターなのだなぁ~と感心したり・・・

D-40 Bluegrass Jubilee。新品での実勢価格は20万位ですね。D18GEと並べられたら、D-40 Bluegrass Jubileeを私は選びます。
このギターはお薦めですね!個体差はそれなりにあるかと思うけど、ネットで探すと10万台前半で出ているものもあります。アディロンの音、一度楽器屋でお試しあれ!
ですが、70~80年代のギルドの音とは違います。あの塊になってドッカ~ンと出てくるような感じはありません。もっと落ち着いた今時の音です。昔のギルドの音はその時のモノでないとあの音は出ないと私は思っています。中古で探すしかありません。

それと、Guildですが、今度はカーマンの製造になるみたいですよ。ここの店長がお話してました。「オベですよ。サイド曲げられるんでしょうかねぇ・・・Guildも本当に終わりかもしれません。TACOMA製のうちに手に入れておきたいですよね。」と店長。あまり冗談には聞こえなかった私は深く頷く・・・。
リラコードバックのGuildなんて見たくない・・・(笑)

ねこまんま...2009年10月27日

どうでも良いのかもしれませんが・・・(汗)
私のハンドル(って言い方がパソ通時代?)が「ねこまんま」です。もう20年以上この名前で通してますが、まぁ、響きが良いのと、食べ物の「ねこまんま」が好きだってのが理由です。
で。「ねこまんま」って、私の中では、熱々ご飯にかつを節に醤油。アクセントに時にはゴマ・・・。あ~食いたくなってきた!新米の時期だし!
これを唯一無二の「ねこまんま」だと信じてこれまで生きてきたのですが、どうも、「ねこまんま」レシピ本なぞちょっと前に出たりして、それには火を使わず、単純工程でオン・ザ・ライス!ってのが満載・・・。
妻はみそ汁ぶっかけご飯が「ねこまんま」だと言うし・・・
う~む。「ねこまんま」はかつを節ご飯だ!
そんな・・・猫はいろいろ食わんぞ!
と、私、「ねこまんま」は吠えるのでした。
皆さんの食べ物のねこまんまのイメージって、どんなでしょう?
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