K.Yairi YD Custom ネック周り ― 2008年04月19日


今回は、ネック周りです。
ネックは、ホンジュラスマホガニー1Pです。材の有効利用という観点ではヒール部分割の2Pが良いのでしょうが、1Pネックへの憧れは捨てられませんでした。ネックの塗装はサテンです。バインディングはカーリーメイプルです。ヒールサイドにも同様に入れてもらいました。指板のポジションマークはありません。サイドのポジションは、12フレット部をキャッツアイにしています。他のポジションは通常のドットです。
ネックシェイプはローフレットからカマボコ型です。オベーションのような感じです。

吸い込まれそうな黒です。最高の黒檀を使ってもらいました。もちろん着色などしていません。非常にキメの細かい肌です。マグロ(茶色い筋など入っていない真っ黒な黒檀の業界用語)な黒檀が少なくなっている今、これだけでも十分価値あるギターのように思ってしまいます。
フレットの末端処理も丁寧ですね。スライドしても手に引っかかるようなことはありません。この辺りも良く気配りされています。


付き板はバーズアイメイプルです。オーダー前は、ハカランダにしようと考えていたのですが、Alvarez Yairiの、「MMY1」のカタログを見て、「バーズアイってのもアリだなぁ・・・」と。
これは余り見かけない位の濃い杢だと思います。仕様を決める打ち合わせの時に何気なく丹羽さんに「このMMY1のカタログのような濃い感じがいいなぁ・・・」と言ったのをしっかり受け止めてくれたのですねぇ。嬉しかったです
トーチも同じく「FYM500V」を見て丹羽さんに「これと同じ様にできますか?」と聞いたら「あぁこれ、普通のフラワーポットの冠無くしただけなんよ。」って。確かにそうですわ。 冠部分にヤイリのYマークでも入れようかと一瞬頭をよぎりましたが、バックがメイプルの淡い色だし、バーズアイの杢もあるので、貝のディテールは、さほどハッキリ見えることは無いと思ったので、シンプルにしました。

こんな感じでヤイリで既にあるデザインものを使うことで見積もり金額もそれなりに抑えることができます。インレイなど独自のデザインとなるとNCで切り抜くにしてもプログラミングから必要になるわけですから当然見積もりも上がってきます。
最後はヘッド裏です。三角ボリュートが大きいですね。ペグはゴトーのゴールドにアンバーのボタンです。ボリュートの高さをもう少し抑えたほうが良かったかな?と思っています。
外観のレポはこれでおしまい。次回は内部へ潜入です。
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