K.Yairi YD Custom トップ外観2008年04月12日

YD Custom top 先日完成したヤイリカスタムオーダー(K.Yairi CustomShop製)ギター。
今回は、トップの様子です。
トップはシトカスプルース単板です。以前の書込みでも書いている通り、横縞(シルク)の多く入ったものを使ってもらいました。このシルクの部分の色が濃いので、若干焼けているような色合いになっています。光の具合でこのシルク部分がキラキラ光るのが綺麗ですね。塗装は非常に薄く塗られています。



YD Custom Silk トップ材は弦の響きをいち早く拾って響かなくてはなりません。柾目の場合、木目の方向(繊維の方向)の方が音の伝達速度は速いそうです。 木目間(横方向)の伝達速度は1/3~1/4になってしまうとも言われます。トップ全体が響くことが理想なので、縦方向も横方向も同じように音の伝達が行なわれたいところです。 通常は塗装の塗面がその役割を果たしているそうです。私のカスタムは、強烈な横縞(シルク)によって、通常の木目と重なってトップ全体が網の目のように繊維が走っています。これによって木目間に音を伝達し、トップ全体の響きを強力にする役目も果たしているように思います。

YD Custom Top view さて、装飾など見ていきましょう。
バインディングはカーリメープルですので、トラ目になっています。塗装される前は殆ど判らないような状態でしたが、塗装されるとクッキリ現れてきますね。
トップの全周と、ロゼッタはアバロン貝です。当然ながらラミネートの貝だと思われます。青系の貝を使ってもらったので非常に綺麗ですね。まだ大きな貝が多かった昔のように厚貝の白っぽい方が好きな方も多いと思いますが、私はこの青系も好きです。
パーフリングは通常使われる黒-白-黒にアバロンの組み合わせです。ロゼッタは、KOA-1Lにちょっと手を入れてもらって、黒-白-黒-赤-黒にアバロンというパターンにしてもらいました。これに外周に黒-白-黒を入れてもらいました。幅広の貝と赤のアクセントはなかなか良い組み合わせだと思います。
ピックガードはトーティスのLightです。
ブリッジは、PatMethenyのManzer(マンザー)をコピーしました。標準の形の裾の部分が広がっているだけですが、これだけでも印象は意外と変わるものです。
ブリッジにも黒い黒檀を使ってもらいました。ブリッジピンは黒檀に白蝶貝のドット。サドルは特に指定しませんでしたが本象牙です。大和マークで見たら象牙のサドルって\5000位するんですね。牛骨と音の比較をしてみたいものですねぇ。

材木商ではないので本当の所は分かりませんが、材のグレードは高いものを使ってもらっていると思います。素人目にも、トップのスプルースや後日紹介する指板の黒檀は十分納得のいくものです。ヤイリの材の備蓄の豊富さを裏付けるものでしょう。

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