K.Yairi DY28-12 #22007年10月29日

DY28-12 Side Solid Rosewood 今回は、DY28-12の内部潜入です。
外観の様子は、こちら
まずは、サイドのローズ断面から。3mm位の厚さでしょうか。プリアンプ取り付け枠下の薄い板がそれです。密度の高そうな板であるように感じられますね。着色していなくてもこんな色なのですね。丸太の状態だと全部がこの色なのでしょうかねぇ。見てみたいです。スプルースと比べて比重が約2倍ですから、ボディが重いのも頷けます。

DY28-12 Brace ブレイシングはノンスキャロップのXブレイスです。YW-500Rと比べて、力木の面取りが丁寧な感じですね。 ブリッジの付き板はローズウッドです。
ところで、ローズウッドのボディは、サウンドホールから匂いを嗅ぐと、ほのかに甘い香りがしますよね。購入当初は接着剤の匂いだとばかり思っていましたが、ローズの匂いと聞かされた時は驚きでした。だからローズウッドなのか・・・と。


DY28-12 バックあて板 DY28-12 Neck Block 続いて左の写真がネックブロック。今回は、プリアンプ取り付け口から撮影してみました。ここにも、和暦なのか押印してあります。バリが取れていないのが何とも・・・。特にビビったりしていないので放置していますが。構造は、YW500-Rと変わらないものです。
右の写真が、バックセンターの当て板。ヤイリでは、オールソリッドモデルは、このように「かまぼこ型」です。プライウッドのモデルは平板が使用されています。

DY28-12 Saddle お次は、ここまで見せていいのか!サドル部分です。
各弦独立したサドルです。樹脂製です。この白いサドル部分は各々取り外せますので、弦高調整は各弦毎にできます。実際、ヤイリで弦高調整いただいたときは、これの下側を削って調整していました。あの時は、自分なりの調整も可能なようにと、いくつかスペアをいただいてきました。
ブリッジ側に残っているシルバーのものがピエゾ本体です。中央部分から下にコードが出ていてボディ内部に入り、プリアンプに繋がっています。 上のブレイスの写真にある付き板から出ているコードがそれです。

DY28-12 Saddle そのピエゾをどかすと右の写真のように、ボディ面ということになります。振動の伝達という意味では、通常のサドルは、牛骨-黒檀-スプル-スという順ですが、この場合は、樹脂-ピエゾ素子-スプルースという順番。伝達物質の個数は同じですが材質が違いますから、どうなんでしょうか?私の耳ではあまり変わりは無いのですが・・・。まぁ、それも記憶の世界との比較ですので何とも言えませんが、少なくとも、今の生音には満足しています。それにしても、ブリッジの加工ですが、スプルースに傷が付いていないのはどのような加工だったのでしょうか?ブリッジを一度剥がして削ったのかな?

基本的に、YW-500Rとあまり変わりはありませんが、ネックブロックやブレイスの仕上げなど微妙に手をかけている事を感じられる内部の様子です。最後に、ソリッドスプルースと、ブリッジ付き板の様子をアップしておきます。

DY28-12 ブリッジ付き板 DY28-12 Solid Spruce









コメント

_ (未記入) ― 2010年10月12日 23時06分

このブログをみてびっくりしました。  同じ12弦ギター型式を持っていらっしゃるとは・・・
小生2009年10月に定年退職をし、今は嘱託として当会社に勤務しているサラリーマンす。
小生も中学2年生よりギターを弾き始め、大学生までギター小僧でしたが、社会人となるや否や、ギターとはまるで縁遠い世界にどっぷりとはまってしまい、40年弱の間思いはあっても、押入れの中のギターを取り出し弾いてみることは出来ませんでした。
家内より定年退職のごほうびに退職金の中からいくばくかのお金をもらい、今年(2010年)の7月にトーカイレスポールHLSー160とサープロS-4のエレキギターを購入した次第です。と同時に押入れの中からグレコレスポールとヤイリDY-28-12を引っ張り出してみたところ、ヤイリは1979年製のもので結婚当時に家内に無理を言って、ボーナスで買ってもらったものだと思い出しました。
(あの和紙に印刷されているシリアル番号の上に書かれているボールペンのサインは誰の
サインでしょうか? 実はこのブログの写真に載っているサインは私のギターに書かれているサインとと同じなんですよ。 お解りになりますか?)
とりあえず指の動いていた若い頃の間隔を取り戻したく、エレキの練習に毎日打ち込んでおりますと、昔とった杵柄ではありませんが、相当フィンガリングとピッキングが合ってきた
ように感じます。
というわけで、ヤイリに久々にダダリヲを張ってアルぺジオ、カーターファミリー、2フィンガー
3フィンガー、4フィンガー、ストロークを試したところ、なななんと・・指が全く動かないでは
ないですか。特に右手・・・
カッティングなんぞも全くダメ・・愕然としました。学生の頃はアコースティッククラブの卒業テーマは、ポールサイモンの『アンジー』で、これでも上手くクリアできたんですヨ。(涙)  そんなこんなで12弦よりもまず6弦という事で、最近とみに評判の良いK・ヤイリが欲しいとホームページを覗いていたら、このブログを発見したという次第です。
残念ながら、学生時代所有していたモーリスドレッドノートと安物のプロマーチン(マーチン
のまがいもの)は後輩にあげてしまったんですけどね。 いっぱいなので後日・・・

_ ねこまんま ― 2010年10月13日 12時58分

こんにちは。
おや!DY28-12をお持ちですか!始めてです!お持ちの方!
私も、子供が大きくなるまでの10年くらいはギターを
ケースから出したことは殆ど無い状態でした。
でも、DY28-12とYW500Rはネックが反る事もなく
待っていてくれました。
この頃のヤイリは本当に頑丈です!
しかも重いですよね!
その分鳴らす気で弾かないと鳴りません。

ラベルのサインですが、社長の矢入一男氏のものです。
現行機にも形が変わっていると思いますが、同じく
サインが入っているはずです。
この時期のものは材の品質が良いのですし、造りも
丁寧でしっかりしています。
今流行のすぐ鳴るギターとは趣の異なる昭和のギターは
貴重だと思いますよ!

楽器って、からだが覚えているので、必ず昔の感覚が戻るものだと
信じています。半年くらいリハビリが必要でしょうか?(笑)・・・
何より楽しんでギターと遊んでください!

では。

_ かげちゃん ― 2010年10月13日 22時27分

ねこまんまさん

早速のご連絡ありがとうございます。小生60歳を少し超えており、ブログとかURLとか
メールアドレスとかIT関連がなかなか疎く、次男坊に教えてもらいながらメールを
させていただいた次第です。名前も名乗らず無礼千万・・お許しを
確かに仰るとおり、かなりのリハビリが必要ですね(笑)
DY28-12はたしかにネックは太く・・いやぶっとく、重いですよね。あちこちに傷、打痕
があるのですが、それがなんともいえない雰囲気を出してくれています。
再び吉田卓郎さんの『花嫁になる君に』のギターピッキング(小室等さん?)を弾ける
よう頑張りたいと思います。
あのボールペンのサインは矢入一男さんのものなんですか? ちょっと緊張してしまい
ました。なんかますます思い入れが大きくなってきそうで大変です。(笑)
31年前、単に12弦ギターが欲しいと、神田御茶ノ水の下倉楽器さんにお伺いしたの
ですが、店長さんか、店員さんか忘れましたが、熱心にDY28-12を勧めてくださった事
を思い出しました。多分K・ヤイリのギターの品質だとか、社長の人柄とか、職人さんの仕事振りとか色々な良いところを知っていたんですかねえ?

実は今、LO-120CかDY35のカッタウエイ仕様の購入を考えているのですが、K・ヤイリ先輩
としてのご忠告等があればぜひ御託宣いただければありがたく思います。
もちろんじっくりと感触を楽しみながら、試奏をし、しっくりとくるものを選びます。
『青春とはこころの若さである』むかしどなたかが言いましたが、小生も今からワクワク
とした気持ちでいっぱいです。又近々にご連絡します。

_ ねこまんま ― 2010年10月14日 21時38分

かげちゃんさん。こんにちは。
私は40代後半ですので、人生の先輩に向かって偉そうなことは
言えないのですが、LO-120CとDY35Cですと、全く異なる音かと
思います。
ご存知かも知れませんが、LOはドレッドノートの1cm外周を小さくした
サイズのようです。持った感じも小ぶりに感じます。
LOにはドレッドのようなヴォリューム感というか容量感は出せません。
双方、それぞれに良いところがありますので、是非試奏されて
決められることをお勧めします。同じ機種でも個体で音は異なりますし。
もし、ご予算や時間に余裕があるのでしたら、カスタムオーダーというのも
良いかもしれません。自由なデザイン、求める音共に実現してくれます。

是非、ヤイリギターに工場見学に行かれると良いと思いますよ。
全ての工程を見せてくれますし、試奏ルームでは沢山のギターを自由に
弾くことが出来ます。その中から自分好みのモデルを探すというのも
良いです。職人さんもいろいろな事を教えてくれますし、ギターを内側から
好きになれると思います。
是非!

_ かげちゃん ― 2010年10月29日 21時32分

ねこまんまさん、こんばんは。

仕事に関係のある、二つの資格試験の2次試験を立て続けに10月、12月と受験しなければなりません。 1つは10月に終わったのですが・・・とても難しかった。
したがって終わった後飲み屋さんで、一人で乾杯(完敗)しました。  とほほ・・・
もう1つは12月の初旬にあるので、一生懸命勉強をしようと思うのですが、仕事から帰ってくると風呂入って、一杯飲んで、それから手が伸びるのは教科書ではなく、どうしてもギター
なんですよねえ。 その気持ち分かっていただけますよね?
このコメントを書き込んでいるときも、ひざっ小僧にはレスポール乗っかっています。

12月初旬の試験が終わったら、ヤイリの特徴のこと、ピックアップのこと、いろいろなことを
教えてください。
さあー今日はこれから勉強だア・・・・・(本当に?)

_ ねこまんま ― 2010年10月29日 21時43分

こんにちは。かげちゃんさん!

わかります~。
でも、ギターに癒されながらスイッチオン!にして
試験勉強頑張ってください!
疲れたらギターが癒してくれます。
がんばれ~!

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