Silje Nergaard 第1期2009年10月03日

ノルウェーの歌手でありコンポーザー。Silje Nergaardのこれまで発表されたアルバムのうち、私のお気に入りを紹介します。勝手ながら、2期に分けられると思われますので、そのように・・・今回は第1期。
Tell Me Where You're Going この人との出会いは、偶然FMで聴いた「Tell Me Where You're Going」。絶対にこのギターはパットメセニーだ!と決め付けてCDを購入したのが始まりです。
そのアルバムが、1990年リリースのデビューアルバム「Tell Me Where You're Going」残念ながら既に廃盤となっているようです。
この1990年~1996年が第一期と言えるでしょう。ポップな曲作りで、94年位まで活動の拠点をイギリスにしています。
第二期が2000年~現在のJazzに傾倒していく歩みです。母国を活動の拠点としています。

デビュー作の「Tell Me Where You're Going」は、このタイトル曲にパットメセニーがフィーチャーされている事で当時話題になりました。セリア自身の売り込みで実現したとライナーには記述してあります。セリアの影響を受けたアーティストは、パットメセニー、ジョニミッチェル、スティーリーダン、ポリスなどということ。なるほど、このアルバムの4曲目「The Middle of Love」はポリスっぽいアレンジです。9曲目「Lovie,come back!」はスティーリーダンを意識しているような・・・
全体的に、あまり統一感が無く「あたしゃこんなのも出来るんですぜ旦那!」って感じです。ですが、楽曲は良いものが多いです。5曲目の「Move Along, Ruby」、「Lovie,come back!」は今でも聴きたくなる曲です。当時、日本では結構なセールスを上げたと聞いていましたが、でも、廃盤かぁ・・・写真はAmazonにリンクしてますが中古です。

Quiet Place 2枚目「Quiet Place」。1991年リリース。
ヴォーカルに余裕が出てきた感があります。私は、前作よりこの2枚目の方が好きですね。アルバム全体の統一感があります。
5曲目の「Where You Are 」は、母国ノルウェーのA-haのモートン・ハルケットとのデュエット。週末夕食作りでキッチンに立つ時、この曲をかけながらハモリを歌ってます(汗)。6曲目「We'll Be Friends Tomorrow」。こういうフォークっぽいのも彼女は得意としている曲です。13曲目「Quiet Place」。静かなラヴソング。このアルバムは捨て曲は殆どないと思います。しかし、このアルバムも廃盤です。

Cow on the highway 3枚目「Cow on the highway」。1993年リリース。
アメリカンカントリー?って始まりで、「う~ん。もうやめようかな!」と思わせたアルバムで、実際、これ以降、日本でのリリースは2000年まで無かったと思います。日本から見れば、これ以降空白の7年が始まるのでした。
さて、このアルバムは、ただ1曲。11曲目の「On And On 」。これは後にセルフカバーしている通り、セリアの中でも名曲に値するでしょう。しかし、このアルバムも既に廃盤です。

第1期は、非常にポップス色が強く、90年代のサウンドと言う感じに仕上がっています。そして、この20代の彼女の声はややハスキーな印象がありますが、現在の彼女の声は全く変貌しています。多分別人に聴こえるでしょう。この辺も面白いところです。彼女に何があったんだか・・・。

Silje Nergaard ~ A Thousand True Stories2009年10月01日

A Thousand True Stories Silje Nergaard(セリア・ネルゴール)。発音は若干違うかもしれない。ノルウェーのシンガーでありソングライター。
1990年デビュー。PatMethenyがフィーチャーされた「Tell me where you're going」と聞けば「あぁ!」と思い出す方もいるかも知れません。
その「Silje」の最新アルバム。デビュー当時のポップス色とは異なり、現在はJazzシンガーとして精力的に活動してます。
その変貌は後に書くとして、今回は、最新作 「A Thousand True Stories」 の紹介。まだ、国内は未発売です。タワレコで本国から取り寄せ。4週間かかりました。

A Thousand True Stories このアルバムは、オランダの Metropole Orchestra のストリングスを大きく取り入れています。そのお陰で、映画音楽のような感じに仕上がっています。落ち着きたい時に聴きたいアルバムですね。この人の他のアルバムも、Jazzの括りになるのでしょうが、非常に聴きやすいカジュアルなものです。

1曲目「Based On A Thousand True Stories」。タイトルナンバーでもあります。これまでの彼女の曲のアレンジとは異なる新鮮な音です。ストリングスが印象的な曲。この曲だけで、映画の1シーンが浮かびそうです。2曲目「Dreamers At Heart」。セリア節とも言える曲。セリアらしい感じの元気のある曲。3曲目「Come In From the Garden」。ジョニ・ミッチェルを彷彿させるような曲です。5曲目「Wayside Song」。日本のわらべ歌にも似た旋律ですが、サビ部分はセリアっぽく仕上げています。Kantele(カンテレ)というフィンランドの民族楽器をセリアが弾いています。どうでしょう・・・PatMethenyのピカソギターに通じる使い方のように思えます。曲の展開もPMGを意識しているように感じますが・・・間奏のストリングスが「N響?」と思わせる・・・そんなイメージです。良いです。6曲目「Nightroad」。切なくなるメロディ。ストリングスがそれを助長します。9曲目「Laura」。ベタなバラードになるような始まりですが、適度な転調でセリアっぽく仕上げているあたりはさすがです。
母国では、このアルバムは複数週に渡りトップランキングされているそうです。彼女の代表アルバムになるのでしょう。

全編、Siljeの作曲。この人のソングライティング能力は、デビュー当時からかなりのものだと思っていますし、私好みのメロディラインを書きますね。だから聴き続けているわけですが。そして歌声・・・時折聴かせる幼い感じの声がクセになっているのです。

世界リリースは、セリアのサイトを見ると「international release will be in the Fall of 2009.」とのことです。今年の冬です!待ちきれない方は本国で直接買うなり、Amazon Germanyで買うなり、タワレコ で4週間待つ覚悟で購入してください。

リリース後、J-Waveあたりで絶賛されるような予感がします。楽しみです。そして、このストリングスを入れた編成で日本に来たら間違いなく私は行きます!10月にドイツ、スイス、オーストリアのツアーが始まります。

You Tubeにこのアルバムのメイキングが上げられています。
歌声が早く聴きたい方は、PartⅠの3分30秒、8分35秒くらいからまず聴けます。
PartⅡでは、0分55秒、2分25秒、3分47秒、8分10秒くらいです。




James Taylor ~ One Man Band2009年09月30日

久し振りに音楽ネタです。
先日、BS-hiでジェイムステイラー(以降,JT)のライブが放映されました。 One Man Band 2007年の「One Man Band」ライブ。既にCD+DVDで発売されていたやつですが、通して観たのは始めてで、とても良かったので購入の運びとなりました。

地元でのライブだけあって、会場全体が非常にリラックスしたムードを感じます。JTのMCも非常に面白いし人柄の良さが染み出ている感じがします。観ているこちらもリラックスできてしまう・・・。
演出もスライドショー的な映像を交えながらMCのネタにしたり、曲のエピソードを聞かせたり、手作りのドラムマシーン?が出てきたりと、楽しませようとする意図が嫌味無く伝わる良い作品です。

One Man Bandということですが、JTのギターとハモンドオルガンの名手とされる、ラリー・ゴールディングスの2名です。(Keyは、YAMAHAのMIDIグランドとKORGのCX3?)
JTのギターは、勿論、Olson。コンデンサマイクがマウントされていますが、ピエゾもミックスされている音です。(ビキビキはしていません)イイ音です!コンデンサマイクは、AMTなのかHIGHLANDERなのかは判りません。ピエゾは、L.R.BaggsのLB6なのかな?
プリアンプは、RADIAL ENGINEERING の、「PZ-PRE ACOUSTIC PREAMP」を使用しています。
まぁ、このアルバムを買おうとしたのは、このギターの音に惹かれてというのもあります。

収録曲は、「Something in the Way She Moves」から始まって、全19曲。グレイテスト・ヒッツ・ライブと言う感じ。
JTは癒されます。文句無く良い歌声ですし楽曲でもあります。あぁ、こんな歳のとりかたしたいな~と思わせます。

このアルバムはCDとDVDのセットです。DVDのMC部は字幕があるので日本語版が良いでしょう。DVDはCDと同じ収録曲です。
写真をクリックすればAmazonへ飛びます!

因みに、BS-hiで放映されたものは、全ての収録曲ではありませんが、画質はBS-hiの方が良いですね(汗)比べる方が間違ってますね。
ハイビジョンクオリティのマスタを放映したのでしょう・・・

でも間違いなく買いです!

藤田恵美~Le Couple(ル・クプル)2009年02月22日

ル・クプルのヴォーカルである「藤田恵美」。多くの方はTV-CFなどで耳にしている歌声だと思います。私も、あの透明感のある歌声は気になっていましたが、その作品を手にする機会は今まで無かったのです。今年、地元のホールでライブをやるということで迷わずチケット購入し、家族で行ってきました。
期待通りのアコースティックな内容で、その声質は私の好みにピッタリでしたねぇ。そんな出会いがあり何枚かCDを購入し、ちょっとハマッています。その中の1枚を紹介します。

camomile 現在、ル・クプルとしての活動は休止しているようで「藤田恵美」名義でのソロ活動です。そのソロ作品として、camomileシリーズがリリースされています。「心地よい眠りへ」というのがコンセプトのひとつになっていて、アコースティックアレンジで、洋楽をカバーしています。いわゆる癒し系。私はギターを弾くこともあるし、元々はフォークから入ってきたこともあり、この手の音はかなり好きです。香港や台湾などアジアではもの凄いヒットを記録しているようです。その辺はネットで・・・。
camomileシリーズでは、SACDフォーマットとのハイブリッド盤で「camomile Best Audio」がリリースされていますが、camomileシリーズのベスト盤であるのでSACDに興味がなければ、一枚目の「camomile」をお薦めしたいですね。
このアルバムは、ノルウェーの女性シンガーRita Eriksen とのダブルヴォーカル数曲と、バッキングは同じくノルウェーでは国民的バンド「Vamp」。そして日本人のミュージシャンというユニットでレコーディングされています。特にVampがバックに入った曲は琴線に触れるサウンドだと感じます。
1曲目の「Fields of Gold」は、ご存知Stingの曲ですが、ここではEva Cassidyのヴァージョン。1曲目から聴かせます!何回か聴いていますが、今の私的にはEva Cassidyを超えています。Rita Eriksen のヴォーカルも実に包容力のある声で、声質が藤田恵美と似ていることもあり、違和感無く聴かせます。そして後半のハモリはヤバイですね。グッと来るものがあります。この曲は必聴です。
9曲目の「The Water is Wide」。Eva Cassidy、Karla Bonoffなどカヴァーが多いナンバーです。ここでもRitaとのハモり、間奏の笛が聴かせます。これもかなりの出来ですねぇ。
8曲目「Tir n’a Noir」。アイリッシュフォークの香りがします。良いです。
そして、10曲目。Vampの曲とされる「Wide Awake」切ない曲ですが、藤田恵美の声がそれを助長させます。

全編アコースティックサウンドで、静かな曲ですからコンセプト通り眠くなる方も多いと思います。むしろ、眠りにつくときにうす~くかけておいて、静かな眠りを得ると言うのも正しい聴き方かも知れません。
日本の曲のカバー「ココロの食卓~おかえり愛しき詩たち~」(Hybrid SACD)も昨年リリースされています。このところのカバーブームをしっかり捉えていますし、自分のカラーに仕上げているところは好印象ですね。

日本国内では最近の藤田恵美というと、とかくSACDの音源として注目されているように見えますが、肝心の作品としてもっと評価されて良いと思います。特に今回紹介の「camomile」はかなり良い出来だと思います。
ちょっと書ききれなかったのでLe Couple時代の作品については、もうちょっと聞き込んだらupします。これもなかなか良いので。

最後に、藤田恵美ご本人のblogにお邪魔してコメントさせていただいてます。本人から丁寧にお答えいただき、今回の記事にも反映させていただいていますし、そもそも今回1作目の「camomile」を選んだのも、多分どこにも書かれていない藤田さん本人の解説があって、聴き込んで私の琴線に触れたからの事です。この場を借りて藤田さんには御礼いたします。良い音楽に出会わせてくれて・・・。

PAT METHENY GROUP at Blue Note TOKYO2009年01月05日

BNT エントランス 本年もよろしくお願いします。2009年一発目は・・・・
「PAT METHENY GROUP with LYLE MAYS, STEVE RODBY & ANTONIO SANCHEZ 」行ってきました!BlueNote TOKYO!1月4日の1stでした。
ヤバかったです。何から書けば良いか分かりません!深い感動に未だ覚めやらず・・・・。世界的にもレアな、グループ名義でのカルテット編成とクラブでのライヴは、これまでの大きなホールでの公演とは違う、臨場感とカルテットだからできるであろう、高い自由度のある演奏・・・想像を遥かに超えていました。
しかも中央の席!Patの真正面2~3mでしょうか。息づかいまで聞こえる距離です。もちろん、この至近距離は始めての経験。
BNT PatMetheny 赤ワインでほろ酔いになった状態で、照明が暗くなり、サンチェスを先頭に4人が出てきました。Patがギターを構えると同時に「HAVE YOU HEARD」が始まり、ワインの酔いも手伝って秒殺状態でPMGワールドに身も心も委ねます・・・・・。

この日のOpen/受付開始は15:00でしたが、多分早い時間から多く並び受付は早まるであろうと思い、12:00に現場到着するつもりで家を出ました。案の定、既に20名ほどが並んでいまして、待つこと約1時間。13:00ちょい過ぎに受付開始。15番目の入場権をゲットできました。
まだ時間があるので近くのスタバで読書などして、14:30くらいにブルノ BNT 整理券コースター に戻り、ロビーのソファーでデレーっとしておりますと、今回同行のKanaさん夫妻と合流です。

さてさて、演奏の方は3曲目のバラード「THE ROAD TO YOU」。ナイロン弦の登場ですが、なんとマンザーではなくOvation1763。久しくお目にかかっていませんでしたが、こんな至近距離で拝めるなんて・・・。しかも、サウンドホールからコンデンサマイクが仕込んであるのが見えます。トップも2本クラックが入っているのがよ~く見えましたし。演奏は文句なしで、1度目の両目ウルウル状態でした。

そして後半。これをライヴで聴きたかった!本当に!昔からのPatファンであるなら、きっと同じ想いだったでしょう!Ibanezの12弦の登場と同時に「あぁ遂に夢が叶うのか!」・・・・・・「SAN LORENZO」です。始めのハーモニクスをトチってもいいんです!この曲をず~~~っと何年も待っていたんです・・・。Lyle Maysの激しくもリリカルなピアノソロが静かに途切れかかる繊細なリタルダントからテーマに戻るあの安堵感・・・・。これを生で体感したかった・・・。この一曲だけで満足でした。ピアノの上の方の音が歪んでしまっていてもいいんです!何も言うことはありません。両目ウルウルを越えて一筋流れてしまいました。

約90分のライヴでした。「James」の原型を留めないくらいブロークンさせたプレイは、とてもスリリングでしたねぇ。
アンコールは「Extradition」。ステージに上がって、この曲をやるというのを決めたらしく、後ろを向いて「Extradition!」というPatの声に反応して、ベースのSteve Rodbyはちょっと慌てて譜面をガサガサ・・・と。 Lyle Maysはさすが、顔色ひとつ変えず「あいよ!」って感じで淡々と演奏開始してました。それにしても、Steve Rodby 太り過ぎ。顔が以前より1.5倍位になってたなぁ・・・。

1月8日まで Blue Note TOKYO で公演しています。ほんの若干空きがあるようですね。

Upojenie~Pat Metheny & Anna Maria Jopek2008年12月19日

Upojenie ポーランドのシンガーAnna Maria Jopek (アンナ・マリア・ヨペックで良いのかな?読みは。以降AMJ)とPatMethenyのコラボであるこのアルバム「Upojenie」は、Pat Methenyの楽曲をメインに、AMJがヴォーカルで歌い上げているものです。Patもプロデュースし、本人もギターを演奏しています。2002年にリリースしていますが知らなかった!今年再リリースされたのを購入。

で、どうか?というと、良い!です。まず、1曲目の「CICHY ZAPADA ZMROK」が、ピカソギター(42弦ギター)(←リンクはPatのアコギを製作しているカナダのリンダ・マンザーのサイトで、なんとこの曲のAMJのライブ映像も見られます)このギターとAMJのヴォーカルなんですが、やられました。ピカソはライブでも何回か聴いていますが、この曲で本領発揮って感じです、非常に叙情的な音を奏でています。もちろんAMJのヴォーカルも気だるい感じの声が私には合っています。
Patの曲もヴォーカルで唄われるとまた違ったフレーバーになります。2曲目の「So It May Secretly Begin」はStill Lifeの2曲目で、私のお気に入りの曲。これを選曲するあたりが、かなり好印象です。その他「Are you going with me?」「Farmer's Trust」などライブでは定番のナンバーも歌い上げています。全曲Patのギターも、ふんだんに聴けるアルバムです。使用しているギターも総動員で。
AMJのヴォーカルはポーランド語で、響きが独特なところも新鮮です。

英訳されたライナーノーツを読み進めると、
Haiku by Izumi Shikibu inspired Biel:
If the man I want for
Comes now - what will I do?
This morning the garden in the snow.
So berutiful without a trace of footsteps.
とAMJ。これは、平安時代中期の歌人「和泉式部」の俳句ではなく和歌。
「待つ人のいまもきたらばいかがせむふままくをしき庭の雪かな」
待ちわびているあの方が、たった今おいでになったら、どうしたらよかろうか、と思うほど、たとえ恋しいあの方でもふみつけてほしくないような庭の雪のたたずまいなのだ、という意。

このアルバムの3曲目にある「BIEL」。英訳で「Whiteness」。
ポーランドでは日本語がブームのようだけど、和泉式部の歌に反応するとは、なるほど、何故Patのこれらの曲が選曲されたか、その感性が伺えるような感じがします。

Tal Wilkenfeld (タル・ウィルケンフェルド)2008年06月27日

camomile CROSS ROADS 2007 のJEFF BECKのライブをDVDで見せてもらったら、ベースのおね~ちゃんが、何とも可愛いし、結構やるじゃん!ドラムのヴィニー・カリウタそっちのけで、このTal Wilkenfeld嬢に釘付けとなり・・・。「ほっ惚れた!」と。

その勢いで彼女のリーダーアルバムを即購入という運びです
オーストラリア生まれの若干22歳かな?このリーダーアルバムは2006年の録音なので20歳の時の録音。JEFF BECKバンドの映像を見て感じたのは「セオリー通りの弾き方というような、綺麗な運指ね。」「ジャストなノリだね。」でした。ハイトーンのソロなど非常に繊細なメロディラインを丁寧に弾く印象が残っています。このリーダーアルバム「Transformation」でも、弾いている指使いが見えるような・・・。今まで出会ったことの無いようなベースですね。
でも、正直言って、もの凄くうまいんですが面白みというか味がまだなかなか無いですね。分かる人には分かると思いますが楽器で言うとヤマハ的な感じ・・・。打ち込みでジャストなクオンタイズにしたような・・・。可もなく不可もなく・・・・ってところでしょうか。まぁ、これからが楽しみですし、彼女のグルーヴがどのように変化していくのか興味ありますね。これからも多くのセッションをこなしていくでしょうから、きっと変化が見られるはずです。このアルバムとJEFF BECKバンドのプレィでは既にグルーヴに違いが見られますから、その完成されたプレィを見られる日もそう遠くは無いように思います。個人的にはネイザン・イーストのようなどっしり感が出てくることを望んでいますが・・・。

このアルバムは、私的には、ドラムの Keith Carlock が存分に聴けるのが非常に良いです。彼の心地よいグルーヴと丁寧なスネアワークは必聴ですね。
このアルバムは全てタルのオリジナルでインストです。あぁ。ギターはマイク・スターンが良かったなぁ。ウェイン・クランツファンの方には申し訳ないが・・。

アナログ盤のデジタル化2008年02月16日

懐かしのLP盤 実家にLP盤が数十枚置いてあるのですが、久しぶりにL.CoryellとS.Khanの「TWO FOR THE ROAD」が聴きたいなぁ~とぼんやり考えておりました。いわゆるステレオのセットはもう廃棄物同然となっているので使えません。ターンテーブル買ってもアンプが要るだろうし、まぁ、我慢するか・・・と考えつつも、ネットで調べていると、あら!フォノアンプ内臓されているのが結構お手頃で売ってるじゃないですか!

衝動買いです。「audio-technica AT-PL30 レコードプレーヤー」 amazonで買っちゃいました。約\6.5k。安いですよ。
audio-technica AT-PL30 で、使えますよ!これ。十分な音質です。昔の高級機と比べたら確かに上の伸びがもう少し欲しいとか、細かいこと言い出したらキリがありませんが、もう、そんなマニアックなオーディオ機器で聴くようなこともありません。ミニコンポやPCで聴くのが関の山。十分です。

LP盤の中にはもう、CDでは手に入りにくいものもあるので「捨てなくて良かった」と痛感です。
20年以上も触れていなかったLP盤ですから、カビだらけかな?と恐る恐る開けましたが、いや~綺麗なままです。ちょっと汚れているのはサーっと水拭きすれば大丈夫でした。

CubaseLE 取り込みは、PCでデジタル化です。E-muのボード経由でCubaseLEにてサンプリングです。なかなか良い音で復活です。Steely Danの「aja」でCDリリース盤と聴き比べましたが、L/Rの分離がCDはよりはっきりしてますし、音の輪郭もCD盤の方がくっきりですね。「なるほど、CDを始めて聴いた時はこんな感動があったんだろうなぁ。」と感じました。でも何回か繰り返し聴き比べると、LPからの方が生っぽい感じに聴こえますね。「aja」は、CD盤の元もアナログのマスターなのでしょうから、それほど音の変化は無いだろうと思っていましたが、特にタムの定位が寄り過ぎでヘッドホンで聴いていると不快な感じですね。LP盤はそんなことも無く、ナチュラルな定位と音。良いかも知れませんよLP盤!いや~何か楽しくなってきましたよ!

Chiara Civello2008年01月26日

Last Quarter Moon キアラ・シヴェロ。ローマ生まれのジャスシンガーでありソングライターでもあります。
FMでたまたま聴いた、「Here Is Everything」(デビュー作である「Last Quarter Moon」の1曲目)が非常にキャッチーな曲で早速アルバムを購入したのが始まりです。この人の声は憂いを帯びた感じで、もしかすると好みが別れるところかも知れません。実際私も手放しに好きというほどの声ではありません。まだ堅さがあるように感じますねぇ。バラードはもう少し艶っぽい声になるとかなり良くなると思います(随分勝手な事書いてますが)。

Space Between じゃぁ何で紹介するかというと、BGMとして聴くには最適です。カジュアルに聴けるところがお薦めです。ボサノヴァに傾倒しているようではありますが、南米のものとは違うボサノヴァが聴けると思いますし、それだけではない幅広いソングライティング力があるように感じます。
それと、ローマ生まれということでイタリア語の曲も何曲かありますが、イタリア語の響きってバラードに合うことを教えられました。

アルバムを2枚出していますが、 「Last Quarter Moon」 はポップな印象を受けます。2曲 Steve Gadd が参加しています。スザンヌ・ヴェガの「Caramel」をカバーしています。
昨年発表の2ndである 「Space Between」 は1stよりもボサノヴァ色が強く、アレンジもアコースティックな感じで、ちょっと方向性を変えたように思えます。プロデューサーにスザンヌ・ヴェガをプロデュースしてきたスティーブ・アダボを迎えているようです。私には、もうちょっと聴き込まないとその意図するものが判らないかも知れません。ヴォーカルの録り方がストレートな感じはしますが・・・。

今日まで東京でライブをやっているはずですが、行かない所に私の思い入れ具合が分かります。静かに注目して行こうと思います。これから、どのように変化していくかが楽しみでもあります。

2008年は James Taylor?2008年01月03日

The Best of James Taylor これも大掃除の時に目に止まったJames Taylor。
実はJames Taylor(以降JT)は存在も知っていたし、ファンならずとも多くの方は耳にしている「You've Got a Friend」も知っていたし、Karla Bonoffと「The Water Is Wide」で共演している事も知っているのに、好んで聴いてこなかったんです。
だけど、ず~っと引っ掛かっていたのが、Milton Nascimento(ミルトン ナシメント)の94年リリースの 「Angelus」にある「Only a Dream in Rio」。

Angelus JTの曲であることにちょっとショックを受けて、いつかは原曲を聴いてみたいなと思っていました。どうも「You've Got a Friend」のイメージが強かったので良い意味でこの曲にはショックがあったのですね。

その後ずいぶん経ってから、「The Best of James Taylor」を手に入れて、原曲を聴いたという訳です。
今、改めてこのベスト版を聴いていますが良いですね。この人の声は癒される感じだなぁ・・と、ちょっとハマりそうです。聴く時期が変わると感じ方も変わるものです。手に入れた時はそれほどでもなかったんですが・・。
2008年は、James Taylor を聴きあさる予感が・・・。
本年もよろしくお願いします。
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