ラウンド弦を比較します2010年04月03日

DARCO D2300 Phosphor Bronzeを張ってみたものの、他の弦に比べてスクラッチ音が目立ちます。きっと巻線が指に引っかかる形状になっているのだろうと察しは付くのですが、ちょっと見てみようかと娘の教材にあったおもちゃの?顕微鏡などを使って調べてみました。
暇ですなぁ~(笑)

比較したのが、下の写真の4種類。すべてフォスファーブロンズのミディアムゲージ。6弦での比較です。
弦の比較・・・

この時点でそれぞれ微妙に異なる仕様ですね。マーキスはメキシコ製造なのでダルコでの製造でしょう。巻線の巻く方向がマーチン勢(時計周り)と他の2銘柄(反時計周り)で異なります。
巻線の太さですが、見た感じダダリオが一番太そうですが、測ってみるとBlueSteel以外はほぼ同じ太さです。BlueSteelがやや細めです。巻き数も1cm当たりBlueSteelが20.5回位、他は20回。
芯線の太さは、BlueSteelが他より0.1mmくらい太いです。テンションの強さはこの辺りから来ているのでしょうか?

続いて、巻線の形状を比較してみます。まず、ダルコのD2300。
DARCO
巻線の頂点にラインが入っているのが見えます。この部分が尖っているように見えますよね。スクラッチはこの部分が発生源なのかもしれません。

続いて、同じマーチン勢のマーキスM2200。
Marquis
D2300と同じダルコ製造と思われるので、もしかして同じ巻線を使っているんじゃ?という、うがった見方をしてしまいがちですが、D2300とは違うものを使っているようですね。D2300ほどラインは目立ちません。でも、ラインが入っているのは見えます。マーキスのスクラッチ音はどうだったかなぁ?忘れてしまっています。このラインの有無で指触りが微妙に変わるように思います。もっとも、巻線のロットで微妙に異なる可能性は否定できませんので、これらの銘柄全てがこのようなものなのかは一概には言えませんが・・・

続いて、ダダリオのコーティング弦であるEXP17。
Daddario
これは、他の銘柄と比べると、表面が滑らかです。コーティング剤が凹凸を埋めているとは考えにくいので、巻線そのものが非常に滑らかなのでしょう。見た印象では、これは指触りが滑らかで弾きやすそうな感じがします。

最後がディーンマークレィの2037 BlueSteel。
BlueSteel
巻線が他と比べて細いのが判ります。表面もマーチンに比べて滑らかです。巻数が多いのもあると思いますが、滑らかな指触りであった印象があります。

銘柄によって違いますねぇ。これに素材の違い、巻く力の違い、芯線の違い・・・そしてロットによる違い・・・ギター同様バリエーションがありそうですね。
  ブログ内検索:
Loading