Ovation 1763 #12007年12月09日

1763 BACK 1763 TOP 所蔵ギター最後の登場は、Ovation 1763 Classic。

→内部の様子は、こちら
→音も録ってみましたこちら

まぁコピーじゃない、いわゆる「ホンモノ」ということになりますか・・・。エレガットが欲しくなり、いろいろ迷ったのですが、PatMethenyが同機種を使っていたこともあり、Ovationで決めました。94年に購入しましたが、シリアルから93年製です。この頃は超円高でして、$1=\96位だったでしょうか。個人輸入にハマっていたので、USAから直輸入しました。あの有名なNYにあるMandolin Brothersにて購入。$1,062だったと思います。これにUPSの保険込みの送料が$200位。成田の税関で\4000位請求されたような記憶があります。日本円換算しても、国内の実売より\40,000位安かったと思います。当然国内の保証は無いんですけどね。

スペックは以下の通り。

1763 TOP タイプ:Deep Bowl Cutaway
トップ材:AAAグレード セダー単板
ボディ材:Lyrachord(リラコード)
ネック:マホガニー/メイプル5P
ブリッジ:ウォルナット
指板:エボニー
バインディング:プラスティック白黒マルチ
塗装:表面ラッカー
ペグ:シャラー24金メッキ

今回は外観です。
AAAグレードのセダーだけあり、横縞も多くコシのありそうな板であることが見られます。光の加減でキラキラ輝きます。とても綺麗な表板ですね。見ていて飽きません。塗装はラッカーですが目止めが完全でなく、所々細かいくぼみがあります。ちょっと残念ですね。
1763 DeepBowl ボディはオベーションですのでラウンドバックボディ。1763はディープボウルです。どうも現行のラインナップには1763は無くなったようで、ミッドデプスボウルの1773LXがこれに代わる存在でしょうか・・・。スーパーシャロウの1863は健在です。
材質はリラコードと呼ばれるグラスファイバー。厚みが1.09mmしかないそうです。オベーションの設計思想には、ギターを鳴らすには音を増幅し響かせること。それには胴材の厚みを薄くし、良く振動させるということが望ましいと。しかし、木板では薄くすると強度に問題がある。そこで、ヘリコプター製造会社であったオベーション生みの親「カーマン社」の翼の技術を応用してリラコードが生まれたそうです。
1763 ウォルナットのブリッジ 確かにお腹への振動の伝わりは大変大きいですし、ナイロンでありながら、結構大きな音がします。これには、ボディが丸いラウンドバックの効果もあるようです。

さて、外観に戻ります。ブリッジはウォルナットですが、どうなんでしょう・・。エボニーなんかと比べると柔らかいので、弦を結わえてある部分が割れるんじゃないかといつもビクビクしてるんですが、そんなトラブルは聞いたことが無いので大丈夫なのでしょう。音響的にはどうなんでしょう?オベーションの生音は堅い印象があるので、それを和らげる効果とかあるんでしょうか?

1763 ヒール 次にヒール部分です。ネックの接合方法がイマイチ分かりません。ボルトらしんですが、内部からそのボルトが見えないんです(内部は次回のレポートで)。ネックはオベーションらしく薄いネックで非常に弾き易いです。もちろんクラシックなので 幅はありますが。ネックはサラサラのサテン塗装です。写真はオレンジオイルを塗った直後なのでツヤツヤしてますが、実際はもっとくすんでいます。
フィンガーボードはエボニーですが、あまり良くないです。塗装されているような色ムラがあります。フレットはエッジが深く角度が付いていますので、手に引っかからず良好です。よく気配りされてます。
1763 フィンガーボード 弾き易さではオベーションはネックの薄さからダントツでしょう。しかし、ネックの強度という面ではどうでしょう?私の1763固有なのかも知れませんが、購入から1年目で順反りしてしまい、何とかトラスロッドの調整ギリギリでほぼ真っ直ぐを保っています。ネックにはダイキャストの芯が大きく入っているはずですが、ちょっとガッカリでした。

肝心の音ですが、生音は大きいのですがちょっと冷たい音です。サスティンも結構あります。大きく響いているという意味では「鳴って」はいるのでしょうが、良い音か?と聞かれたら「ウ~ン」と唸ってしまいます。
1763 OP-24 まぁ、エレガットなのですからピックアップの音で勝負です。プリアンプのOP-24は非常にノイズが少ないですし、素直な出音だと思います。トレブル上げると、往年のジョン・マクラフリンサウンドが出せますし(あのビキビキ)、ウォームな音はまさにメセニーです。

次回は、恒例の内部潜入です。ショッキングな画像がぁ・・・。

その他の画像もアップしておきます。
シャラーのペグにある「Made in W.Germany」という刻印が歴史を感じさせます。ベルリンの壁崩壊~東西ドイツ統一の時期とは若干ズレがありますが・・・。現行は「Made in Germany」です。

1763 ヘッド後ろ 1763 ヘッド正面 1763 シャラー製ペグ














1763 ネックジョイント 1763 バインディング 1763 ナット









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